歯磨きをしていない人の口臭を検知するシステム

aba(千葉市中央区、宇井吉美社長、0474・98・9709)は介護が必要な高齢者ら歯磨きをしていない人の口臭を検知するシステムを2015年内に実用化する。近く東京都文京区や千葉県内の介護施設で臨床試験を始め、15年6月をめどに機器の量産に乗り出す。同システムは尿や便のにおいを検出するセンサーを使って排せつを確認する仕組み。排せつ時間や排せつリズムなどのデータも自動で収集できる。システムは介護施設向けに販売していく。 abaが開発した排せつ検知システムは、ベッドや布団に敷く専用シート、においセンサー、無線通信装置などで構成。シートの空気チューブを通じてセンサーが尿や便のにおいに反応し、アラームなどで施設のスタッフに排せつを知らせる。介護施設では自力でトイレに行くことが困難な入居者は介護用おむつを装着する。これまで入居者それぞれの排せつリズムを把握することは難しく、施設のスタッフが排せつの有無にかかわらずおむつを一斉に定時交換するなど業務に大きな負担がかかっていた。 同システムは排せつを知らせる機能のほか、介護施設が導入する業務支援ソフトウエアなどと連携させて個人の排せつ状況をデータ管理することが可能。入居者それぞれの長期間の排せつリズムを分析することが容易になり、「排せつ前にトイレに誘導し、おむつの装着をなくすことにもつながる」(宇井社長)という。 今後は複数施設で臨床試験を続け、システムを完成させる。システムの標準価格は5万―10万円程度になる見込みで、リース提供も検討している。 また将来は排せつを検知するだけではなく、排せつ量なども測定できるようにシステムを高度化していく。水分摂取量と排せつ量を測定することで、「脱水症状の確認などにもシステムを応用できる」(同)としている。 日本医療機器開発機構(東京都中央区、内田毅彦社長、03・5823・4379)は、グッドマン(名古屋市名東区、余語岳仁社長、052・269・5300)など医療機器・医療関連企業3社と資本業務提携した。3社を引受先とする第三者割当増資を実施し、3社からそれぞれ約1億円、合計2億9900万円を調達した。日本医療機器開発機構が設計開発した医療機器新製品について製造や販売を依頼したり、医師の評価を得たりするなどの協業を目指す。 資本業務提携したのはグッドマンのほかにUSCIホールディングス(東京都渋谷区、森清一社長、03・6823・1100)とエムスリーを加えた3社。日本医療機器開発機構が設計開発した医療機器をグッドマンとUSCIホールディングスが製造、販売し、エムスリーが約25万人の医師を会員として運営するインターネット会員サービスを活用して医師の評価を得られるようになる。また、大型の開発案件での共同投資や薬事申請業務などの協業も期待できる。 同社は米国食品医薬品局(FDA)の医療機器審査官だった内田毅彦氏が2012年に起こした未上場の民間企業。 大日本住友製薬は開発中の抗がん剤「BBI608」の結腸直腸がんの第3相国際共同治験で、新規の患者登録を中止した。登録済みの患者への投与も中止する。独立安全性モニタリング委員会が、97例の登録患者を対象に中間解析を行った結果、病勢コントロール率で事前に定めた判断基準を達成しなかったため。安全性に問題はないため他の複数種の固形がんで行っている試験は継続する。業績への影響は精査中。 BBI608は、がん細胞に加えてがん幹細胞にも作用する、根本治療が期待できる抗がん剤として開発。米国で2015年、日本で16年の発売を目指してきた。他の種類のがんでも初期の第1相から終盤の第3相まで臨床試験を進めており、引き続き早期の承認取得を目指す。 また、中止した試験についても全生存期間の評価を行い、データを活用する。 アストラゼネカ(大阪市北区、ガブリエル・ベルチ社長、06・4802・3600)と小野薬品工業は、2型糖尿病治療薬の「フォシーガ錠」(一般名ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)を発売した。腎尿細管でのグルコース再吸収を制御する、ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害薬。1日1回の経口投与で、血液中の過剰なグルコースを尿とともに体外に排出することで血糖を下げる。 フォシーガはブリストル・マイヤーズ(東京都新宿区)が製造し、アストラゼネカと小野薬品が日本での情報提供を担当する。食事の影響を受けないため、朝以外なら食前・食後問わず服用できる。世界45カ国で承認済み。 容量は5ミリグラムと10ミリグラムの2種類。5ミリグラムの投与を基本とし、効果が不十分な場合は経過を観察しながら10ミリグラムに増量する。薬価は5ミリグラムが1錠205・5円、10ミリグラムが同308・3円。 「人類は進化し続ける多剤耐性菌にいつまであらがうことができるのかと医師と話し込んでしまう」と明かすのは、塩野義製薬執行役員で海外事業本部長の竹安正顕さん。抗菌薬を開発しても必ず耐性菌が生まれる。 一方、製薬会社の抗菌薬の開発は停滞している。市場が小さくなった上に、製造コストが高く利益率が低いためだ。「国内で製造している企業は2―3社しか残っていない」と指摘する。 欧米では独占販売期間を延ばすなどのインセンティブが整い、日本では開発基金が創設された。「研究開発を続けることで世界に貢献できれば」と気を引き締める。

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